福山市の「立地適正化計画」と土地売却:居住誘導区域外の土地を早期売却すべき理由

福山市で土地を所有している方にとって、今もっとも知っておくべき行政用語、それが「立地適正化計画」です。

「先祖代々の土地だから、持っていればいつか価値が上がるだろう」 「福山駅周辺が再開発されているから、市内全域の地価も安泰だ」

もしそう考えているなら、少し危険かもしれません。福山市が進める「立地適正化計画」は、市内の土地を**「国が推奨する便利なエリア(居住誘導区域)」「それ以外のエリア」**に明確に色分けする仕組みだからです。

本記事では、この計画が福山市内の土地価格にどのような影響を与えるのか、そしてなぜ「区域外」の土地は今すぐ売却を検討すべきなのか解説します。

第1章:福山市の「立地適正化計画」とは何か?

日本の多くの地方都市と同様、福山市もまた「人口減少」と「少子高齢化」という大きな波に直面しています。
これまでは市街地が外へ外へと広がってきましたが、人口が減る中で広いインフラ(水道、道路、公共交通)を維持し続けるのは、財政的に不可能です。

そこで福山市が打ち出したのが、「立地適正化計画」による「コンパクト・プラス・ネットワーク」のまちづくりです。

1. 「居住誘導区域」という格付け

福山市は、市民に住み続けてほしいエリアを「居住誘導区域」として指定しました。

  • 特徴: 医療、介護、商業施設が近くにあり、公共交通機関でアクセスしやすい場所。
  • 主なエリア: 福山駅周辺、松永、駅家、神辺、春日・蔵王などの主要拠点。

2. 「それ以外のエリア」に起きること

居住誘導区域の外側では、行政のサービスや投資が徐々に縮小される可能性があります。これは直接的な「住んではいけない」という命令ではありませんが、将来的に「生活しにくくなる=買い手がつかなくなる」という強いメッセージを含んでいます。

第2章:なぜ「区域外」の土地は早期売却が必要なのか

「自分の土地が居住誘導区域に入っていない」と分かった場合、なぜ早めの売却が推奨されるのでしょうか。
そこには3つのシビアな理由があります。

1. 資産価値の二極化が加速する

これからの不動産市場は、「どこでも値下がりする」のではありません。
「値上がり・維持する場所(誘導区域内)」と「急落する場所(誘導区域外)」に二極化します。
福山市内の不動産会社も、査定の際に「立地適正化計画の区域内かどうか」を重要なチェック項目としています。
区域外の土地は、将来的な出口戦略(出口=売却先)が見えにくいため、今のうちに手放すのが賢明です。

2. 住宅ローンの審査が厳しくなる

家を建てたい買い手にとって、住宅ローンが組めるかどうかは死活問題です。
銀行などの金融機関は、担保価値を厳しく評価します。
立地適正化計画で「将来的に人口が減る」と太鼓判を押されたエリアは、担保評価が低くなりやすく、買い手がローンを組めずに成約に至らないケースが増えていきます。

3. 公共インフラ維持の優先順位

将来的に、下水道の更新や道路の修繕、バス路線の維持などは、居住誘導区域が優先されます。
区域外の土地では、生活の利便性が低下し、結果として固定資産税だけを払い続ける「負の資産」化が進みます。

第3章:【エリア別】福山市の居住誘導区域チェックと対策

福山市内の主要エリアごとに、どのような傾向があるかを見てみましょう。

① 福山駅周辺・中心部

当然ながら居住誘導区域の中心です。ここは再開発の恩恵も受けやすく、売却を急ぐ必要はありません。
むしろ、相続対策としての活用を考えるべきエリアです。

② 蔵王・春日・引野エリア

利便性が高いため誘導区域に含まれています。
ただし、傾斜地や崖下など「土砂災害警戒区域」に指定されているスポットは、誘導区域内であっても評価が分かれるため注意が必要です。

③ 神辺・駅家・御幸エリア

神辺駅周辺や御幸の商業施設周辺は誘導区域ですが、そこから少し離れた旧来の農村部などは区域外に指定されている場所が多くあります。
「国道沿いだから大丈夫」と思わず、詳細なマップで自分の土地の境界を確認すべきです。

④ 鞆・内海・沼隈エリア

景観は素晴らしいものの、居住誘導区域からは外れている、あるいは非常に限定的なエリア設定になっています。
これらのエリアは「住居用」として売るよりも、店舗やセカンドハウスといった「用途変更」を視野に入れた売却戦略が必要です。

第4章:居住誘導区域外の土地を高く売るための「逆転戦略」

「区域外だからもうダメだ」と絶望する必要はありません。
早めに対策を打てば、まだ十分に買い手を見つけることは可能です。

戦略1:ターゲットを「一般世帯」以外に広げる

一般のファミリー層は、学校や買い物、ローンの組みやすさを重視するため誘導区域外を避けます。
しかし、以下の層にはアピール可能です。

  • DIY派・アウトドア層: 広い土地を安く手に入れたい層。
  • 資材置き場・作業場: 周辺に住宅が少ないことがメリットになる事業者。
  • 太陽光発電・コンテナ投資: 居住性を無視できる投資用途。

戦略2:インフラの現状をアピールする

「区域外」であっても、現時点で上下水道が完備されており、光ファイバーが通っているなどの「即戦力」な土地であれば、まだ魅力はあります。行政サービスが縮小される「前」に、現在のスペックを高く評価してくれる買い手を見つけるのがコツです。

戦略3:境界確定と越境解消を済ませる

区域外の土地は、時間が経つほど近隣も空き地になり、境界の立ち会いが困難になります。
「誰が持ち主か分からない」状態になる前に、測量を済ませておくことが、唯一の売却チャンスを逃さないための最低条件です。

第5章:【実例】福山市での明暗を分けた売却事例

【成功事例】駅家町の区域外農地を早めに手放したBさん

Bさんは、駅家町の少し高台にある土地を所有していました。
立地適正化計画のニュースを聞き、すぐに不動産会社へ相談。
そこが「居住誘導区域」の境目から数百メートル外れていることを知りました。
Bさんは「5年後には価値が2割下がる」と予測し、相場より5%安く売りに出しました。
結果、広い庭を求めていた若年層とマッチングし、ローン審査が厳しくなる前に売却を完了。
現在、その周辺は空き家が目立ち始めており、Bさんは「あの時判断して良かった」と胸をなでおろしています。

【失敗事例】「いつか上がる」と信じて持ち続けたCさん

神辺町の郊外に土地を持つCさんは、以前の地価上昇の記憶が忘れられず、査定価格に納得せず放置していました。
しかし、立地適正化計画が浸透するにつれ、ハウスメーカーはそのエリアでの建築を敬遠するようになりました。
気づけば近隣の土地が次々と「資材置き場」になり、住宅地としての価値が喪失。
現在は、固定資産税を払うだけの更地になっています。

第6章:今すぐ行うべき「土地の格付け」診断

あなたの土地が「居住誘導区域」に入っているかどうかは、福山市の公式ホームページ(都市計画課)で公開されている地図で確認できます。

  1. 福山市のポータルサイトで「立地適正化計画図」を開く
  2. 自分の土地の地番を入力、または地図上で特定する
  3. 「居住誘導区域(ピンク色など)」に着色されているか確認する
  4. さらに「都市機能誘導区域」に入っているかを確認する(ここに入っていれば最強です)

もし着色されていなかったら、それは「売却のカウントダウンが始まった」という合図です。

第7章:まとめ:行政の指針は「未来の価格表」

不動産価格を決めるのは需要と供給ですが、その需要をコントロールするのは行政の計画です。
福山市が「ここに住んでほしい」と言っている場所と、そうでない場所。
この差は、今後10年でさらに顕著になります。

「立地適正化計画」は、一見すると難しい行政用語ですが、地主様にとっては「未来の価格表」そのものです。

区域外の土地を持っているからといって、悲観することはありません。
大切なのは、「市場がその価値の低下に完全に気づく前に、適切な買い手へバトンを渡すこと」です。
福山市の土地事情に詳しいプロに相談し、あなたの土地の「今の最高値」を把握することから始めてください。

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