家の前に電柱があると、多くの人が不便や邪魔に感じることがあります。
通常、家の前の電柱はデメリットしかないと思われがちですが、実際には何かしらのメリットも存在するのでしょうか。
この記事では、家の前に電柱があることのメリットとデメリットについて、具体的な事例を挙げながら解説します。
これを参考に、電柱のある土地に対する理解を深めてください。
家の前に電柱があることのメリット
電柱敷地料が発生する
もし家の前に電柱があり、それが自分の所有地の上にある場合、電柱敷地料が発生します。
電柱1本（支柱含む）ごとに年間1,500円という敷地料は、管轄の電力会社や通信会社に申請すれば支払われます。
これは、所有地を他者が利用する形となるための料金であり、収入の一部となります。
また、土地の種類によっては宅地より高い場合もあれば低い場合もありますが、この収入は予測可能であり、家計の一部として考えることができます。
土地を安く買えることがある
家の前に電柱がある土地・家屋は、通常よりも割安な金額で購入できる可能性があります。
電柱があることは、少なからずデメリットがあるとされるため、これを交渉材料にして価格交渉を行うことで、値下げが実現するかもしれません。
ただし、あらかじめ電柱の存在が考慮されている場合は、交渉が難しいこともあります。
事前に情報を収集し、購入に際しては慎重に検討することが重要です。
家の前に電柱があることのデメリット
景観が悪くなる
家の前に電柱があると、景観が悪くなります。
電柱があるだけで圧迫感が生じ、おしゃれな外観のデザインも損なわれる可能性があります。
また、窓からの眺めも影響を受け、開放感が減少するかもしれません。
ただし、電柱の配置によって景観は変化するため、実際の状況を確認してから判断することが重要です。
犬のマーキングと鳥の糞
家の前に電柱があると、犬のマーキングが避けられません。
電柱は犬にとって目立つ存在であり、多くの犬がここにおしっこをかけることがあります。
また、電柱には鳥がとまり、糞をする可能性もあります。
この糞にはウィルスや細菌が含まれており、注意が必要です。
鳥の糞害がひどい場合は、電力会社や通信会社に相談すれば、鳥よけのワイヤーを設置してくれることがあります。
これにより、糞害の発生を抑制することができます。
車の出し入れの邪魔になる
電柱の位置によっては、車の出し入れが邪魔になる可能性があります。
駐車場を設けたい場所に電柱がある場合、希望通りのレイアウトが難しくなります。
これは、家の建設やリフォーム時に制約が生じる可能性があります。
作業員が敷地内に入ることがある
家の前に電柱がある場合、電力会社の作業員が敷地内に入ることがあります。
電柱の定期点検や停電時の緊急作業が発生すれば、作業員が訪れることがあります。
これにより、一定の頻度で他人が敷地内に入ることが発生します。
資産価値が下がる可能性がある
家の前に電柱がある土地は、売却時に資産価値が下がるリスクがあります。
これは、電柱によって生じるデメリットが潜在的な買い手にとって不利になる可能性があるためです。
購入前に検討し、将来の売却時にも考慮しておくことが大切です。
電柱の移設は可能か
家の前に電柱があり、それが邪魔だと感じた場合、電柱の移設は可能なのでしょうか。
以下に、電柱の移設について解説します。
電柱の移設が認められやすい事例
電柱の移設を希望すれば、認められるケースもあります。
敷地内への移設や道路から敷地内への移設などが該当します。
これらのケースでは、電柱を所有者が利用する形となり、比較的スムーズに移設が認められることがあります。
電柱の移設が認められにくい事例
電柱を異なる条件の場所へ移設するのは難しい可能性が高いです。
公道から公道への移設や、私道から公道への移設などは認められにくいケースがあります。
これは、道路の使用許可が必要であり、その取得が難しいためです。
また、電柱の移設は、敷地内から他人の敷地への移設も難しいことがあります。
住宅密集地や地下埋設物のある場所では、電柱の移設が難しいことがあります。
電柱の移動費用と負担先
電柱の移設には工事費用がかかります。これは15～60万円程度とされています。
土地の所有者が費用を負担する場合もあれば、電力会社や通信会社が負担する場合もあります。
事前に費用の負担先を明確にし、トラブルなく移設を進めるためにも、しっかりとした計画が必要です。
まとめ
家の前に電柱があることは、メリットもあればデメリットも存在します。
購入を検討する際には、その土地の具体的な状況や将来の利用計画を考慮し、メリットとデメリットのバランスを取ることが重要です。
電柱の有無だけでなく、その位置や移設の可否なども検討材料として適切に取り入れ、納得のいく家の購入を行いましょう。
福山市で不動産をお探しでしたら、わが社へ一度ご相談ください。
